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沖縄タイム(「草編玩具づくり」備忘録)
「手作り玩具に同じ物は一つもない。」という説明があります。本当でしょうか。
現在、郷土玩具といえばお土産品店で見ることが当たり前の時代です。
そこに並べられている郷土玩具は誰がつっくたものかもわからない規格品で溢れています。
※かなり高価なものが多いですね。
その規格品をちまなこになって買い求めるコレクターもいます(自分を含めて)。
作り方を教えてもらった日のことはよく覚えていて懐かしいです。
完成品を分解しながら自分で完成させた日の誇らしい気分はなんともいえず楽しかった。
また、手作りの玩具を相手にさし上げた時の爽快感がいいですね。
草玩具は子どもが楽しむだけではありません。
子どもは大人(親や先輩たち)を見ています。大人の力に羨望の眼差しを向けているのです。
大人の作る“物”や振る舞いを見て、まねしてみたいと思っているのです。
子どもにとって手作りの玩具はまさに大人の技の象徴でもあるのです。
沖縄の小さな島々には他府県のような水田が少なく、神社・仏閣との関わりも少なかった。
いわゆる祖先崇拝として、お墓も沖縄独特の形体が見られます。
したがって、沖縄にお守りとしての玩具類が少ないのもそれなりの理由があるのです。
≪※沖縄固有のものとして中国的色彩の強い「矢数(やかじ)」や「ハーリー船」のような
玩具があります。≫
また、沖縄各地には御嶽(うたき)と称される聖域が多く、大切に守られてきました。
そこには、ヤシ科植物(クロツグやビロー)が重要な位置づけを持った神木として扱われ
ています。このヤシ科植物やアダン(タコノキの仲間)等は民具(クバ傘、クバ扇、エイ
サーの道具、儀式の道具、等々)としてだけでなく玩具の材料としても用いられてきました。
半世紀前の大戦とその後の近代化の中で失われた物は尊い命や建造物だけでなく日常生活に
も及んでいます。特に保存性が低い草製品(玩具や藁算など)の古い現物は日常目にする
機会がありません。
沖縄での玩具作りの材料としての植物紹介
もともとヤシ科植物の沖縄在来種はクロツグとビローの2種類(先島地域には他に、ニッパヤシ、
ヤエヤマヤシ、コミノクロツグ等がある)だけでしたが、今では「沖縄ヤシ図鑑」が発行される程
多種類のヤシ科植物が見られます。アダンも同様で、街路樹や園芸用として数種類のタコノキ科植物
が県内に導入され植栽が進んでいます。
アカタコノキやトックリヤシモドキなども積極的に玩具作りに活用したいものです。
“落葉も見直して使えば宝の葉”
作品づくり
基本の作り方(図解が必要)をもとに、独自の工夫をした自作の作品(図解は不必要)で相手
に気持ちを伝えたいと思っています。沖縄の玩具は貴重品という「物」ではなく、楽しく作る「技」
として伝承し、今後多くの作品が作られてほしいと期待しています。(楽しみです)
手触りの感触がよい植物の葉、短時間で作れる沖縄「草玩具」は「ふれ合いの道具」として
活用できると信じて活動します。
あくまでも、自分自身の「備忘録」です